
この自動車もアルシオーネSVXが後継車となったため、完全な意味で絶版車とはいえないかもしれない。発売当時はスタイルはもちろんその車高の低さに驚いたことをいまでも忘れない。筆者がFHIに親近感を寄せていることはすでに書いたがこの絶版車アルシオーネも忘れられないモデルである。
当時としては画期的なABSを備え、安全への対策が十分にされていたことも記憶に新しい。また、有名なWIKIPEDIAには次のように書かれている。
「市販乗用車でアルシオーネほど空力性能を訴求した例はなく、それがどれほどの効果があったのかはともかく、今なお、斬新なボディ・スタイリングとともに、現在もアルシオーネを特徴付けているポイントである。アルシオーネ登場以降、国産各社のカタログにも空力についての記述が見られるようになり、その影響は決して小さくなかったといえるだろう」
ひとことで言い切ってしまうのはどうかとも思うが、アルシオーネは近未来からやってきた絶版車であった。生産終了は1991年だが、いま発売され、街中を走っていても決しておかしくないだろう。アルシオーネはおうし座にある星の名前だが、当時のFHIがこの絶版車にいかに大きな期待をかけていたかわかる。安全性に対する考え方で当時の自動車業界の数歩先を行き、スタイルでも鮮烈な印象を与えたアルシオーネ、その輝きがいつまでも絶えないように、と絶版車愛好者として静かに祈りたい。
