いすゞがいまでは乗用車部門から撤退してしまったことはすでに書いたが本当に残念である。さきに記事にした117とともにいすゞには筆者の記憶に残る絶版車が多い。今回紹介するベレルもそのひとつである。(写真は現在探しているところである)
この絶版車ベレルが忘れられないのは発売当時から「坂に強い」とうたわれたからである。後継車がフローリアンなので正確には絶版車ではないが、思い出がある車種なので絶版車として記事にしたい。
「坂に強い」といわれたのは理由があった。ディーゼルエンジンを積んでいたからである。この絶版車ベレルは1962年から1967年まで作られ、あとをフローリアンに託すのだが販売されたモデルのほとんどをディーゼルエンジン車が占めたことでも有名である。
ベレルが忘れられないのは特にリヤビューが印象的だったことも関係している。三角形のストップランプがいまでも記憶にある。いすゞ初の自主開発乗用車として発売されたことも覚えておかなければならないだろう。「ベレル」と聞くといまでも「坂に強い」「ディーゼルエンジン」「三角形のテールランプ」の3つがセットになってすぐ記憶に蘇るのだから、筆者にとってこの絶版車ベレルがどれだけ印象深い自動車であったかいまさらながらわかる。
いすゞはこの後もベレットにディーゼルエンジンを与えたが、ディーゼルエンジンを積んだ乗用車が評価されるのはさらに時を経たオイルショック後のフローリアンの世代まで待たなければならなかった。1962年当時、ディーゼルエンジンを搭載した6人乗り自動車があった、という事実はいまでも驚きである。表現はよくないかもしれないが一般のドライバーにとってはベレルは忘れられた高級車かもしれない。しかし筆者は国産初のディーゼルエンジンを搭載した乗用車としてこのベレルといすゞ自動車を評価したい。
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